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No.406【会社は危険がいっぱい】-2006.5.17
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No.1010 ≪誇りに思う日本及び日本人≫-2018.4.18

No.1010 ≪誇りに思う日本及び日本人≫-2018.4.18 目加田博史

 

先祖の地、滋賀県愛荘町目加田で行われる春祭りに初めて参加してきました。白の肌着の上に、素襖(すおう)とよばれる白装束に着替え、寒風吹きすさぶ中を、春日神社を出発し、新築した家、結婚した家、区役員に就任した家々を、子供が鐘と太鼓で先導し、若者が担ぐ神輿と、元若者が押す神輿が村を練り歩きます。最後に、琵琶湖に注ぎ込む宇曽川に入り渡御する神事が行われます。寒さしのぎに、いたるところで振る舞い酒が出され、酒の勢いを借りて、若者は、重い神輿を担いで練り歩きます。私も飲めないお神酒をたくさんいただきましたが、寒風がひどくて、いっこうに体は温まりませんでした。こんなに寒いなら、もっと厚着をして来ればよかったと後悔しきりでした。その地方は、平安時代後期より、佐々木氏、中でも六角氏の支配地で、目加田氏は、佐々木六角氏の家臣として南近江で活躍していました。その名残でしょうか、祭りは、勇壮そのものでした。祭りに参加しながら、一族が歩んだ道筋と、日本及び日本人に思いをはせるよい機会となりました。

目加田氏は、本能寺の変で、明智側についたため、秀吉の厳しい追求にさらされ、全国に流れてゆきました。村に残った人は、姓を変え、生き残りました。宗主は知己の武将だった丹羽長秀預かりとなり、その後、内藤と改姓し、福山の水野氏のもとで生涯を終えました。その後、徳川時代になると、家康の養女(宗主の姪)が、加藤清正に嫁ぎその娘が、和歌山の松平家に嫁いだのを機に任官がかない、吉宗の将軍就任とともに江戸に移りました。幕末に国費留学生としてアメリカにわたり、帰国すると明治政府に変わっていました。アメリカの知識と人脈を買われ政府要人として活躍したのです。

本来なら、明智側についた宗主は斬首、御家は断絶になって当然ですが、有力武将の助命嘆願により、命を長らえることができたのは、日ごろのインテリジェンスの成果と言えます。戦国時代は、「今日の敵は明日の友」と言われるぐらいめまぐるしく情勢が変化するため、武将は互いに婚姻し、養子や養女の縁組で縁戚関係を作り安全保障を担保していました。
さらに、誰の旗下になるかで一族の盛衰が決まるため、常に諜報活動に励み、同盟すべき相手を偵察し分析していたようです。服部半蔵に代表される忍びの者が大活躍したのもこの時代です。
そして、教育にも力を入れて、漢文や和歌は常識的な教養として身につけていました。庶民にも読み書きそろばんを習わせ、いざという時には兵士として徴用するため文武両道で鍛錬していました。氏が生き残るにはインテリジェンスが不可欠だったのです。

戦後、憲法9条により戦争放棄し、経済大国の道を歩んできた日本及び日本人は、経済感覚は抜群ですが、「インテリジェンス」のセンスは全くと言ってよいほど身についていません。それはそれで幸せな時代ですが、身近な国が核を持ち臨戦態勢を整えて、国際社会を巻き込んだ一触即発状態の局面の時代、致命的な欠陥になるかも知れません。

それはさておき、縄文の時代から、すべての人に教育を施し、インフラを整備してきたのが日本の歩んできた道で、その最たるものが、藩校と寺子屋です。江戸時代は、260の藩に藩校があり、家臣はそこで無料で教育を受けることができました。庶民は、限りなく無料に近い費用で寺子屋に通い、読み書きそろばんを学びました。江戸後期の寺子屋は全国に16560軒を数えました。その識字率たるや、先進国のイギリスでさえ25%程度だったのに対し、日本は実に86%に達しました。日本は世界屈指の教育先進国だったのです。
一般的に、世界の支配者は、教養や知識のある聖職者や教育者や医者を処刑したり、庶民から教育の機会を奪い、読み書きさえできない国民にすることで目覚めることなく生涯を終えさせることで政権の安定を図ってきました。焚書坑儒しかり、ポルポト政権しかり。日本は、「国民を教育しない」選択肢そのものを脳内にもっていない稀有な民族で、「世界に日本があっては良かった」と言われるゆえんであり、「そんな日本に生まれてよかった」と痛感します。

それは、近代日本の属国だった台湾でも韓国でも満州でも同じで、最初に行ったのは、学校を作り、よみかきそろばんを教えることでした。そして、教育者や技術者を育成し、日本人がいなくても国家経営ができるようにしてゆきました。道路を整備し、ダムを作り、正確に税を徴収するための測量を行い、清潔な暮らしをするため上下水道を整備してゆきました。

今の政治は、週刊誌のスキャンダル記事に追随し、国会が事実確認の場になっており、本質的な議論に入らないインテリジェンスの欠如は、うんざりして怒りすら覚えますが、縄文の時代から、皆が学び、レベルアップすることでより良い社会を創造する発想しか持っていない日本及び日本人は、まだまだ捨てたものではないと思って、家路につきました。

No.1010 誇りに思う日本及び日本人.pdf 

 
No.1009 ≪暗雲の向こう≫-2018.4.12

No.1009 ≪暗雲の向こう≫-2018.4.12 目加田博史

 

20121226日の安倍内閣の発足とともに打ち出されたアベノミクスも早くも6年目に入っています。最大のテーマである「デフレ脱却」はなかなか成果をあげていません。消費者物価の下落をデフレと言い、上昇をインフレと言います。アベノミクスの本来の目的は消費者物価を2%上昇させ、結果としてGDP3%成長させることです。その手段として、1$70円台の超円高を円安に誘導し、輸出企業の業績を改善して、社員・株主への分配を増やして、消費を活性化するシナリオでした。異次元の黒田バズーカや異常なマイナス金利等は企業業績を大幅に改善したことは明らかです。最高益の記録更新企業が続出したことからもこれは証明されています。実際に、財務省が毎年発表している全産業の損益計算書及び貸借対照表をみると、従来は7兆円程度だった内部留保が、安倍政権発足以降、毎年20兆円以上に拡大しています。しかし、企業の好業績が消費拡大につながったかというと、これは「NO」です。アベノミクスの成果は企業の内部留保に向かっているだけなので、国民に回っていません。
それもあってか、政府が上場企業・大企業を中心とした経済界に、場合によっては法律を作ってでも賃上げを要請する動きになり、財界も受け入れざるを得ない状況です。構造改革による生産性向上が確実でない限り企業は賃上げには動きません。今、賃金が上がっている要因は、人手不足で採用ができないことが原因で、政府の要請による成果とは思えません。人手不足が解消されれば、また賃金も落ち着きます。

日本で、実感を伴った経済成長や所得向上を成し遂げたのは、池田内閣の所得倍増計画と田中内閣の列島改造論の時です。いずれも、莫大なインフラ開発が行われ、建設業が成長し、さらに建設業に建機や資材を提供する製造業が成長し、これらにかかわるあらゆる産業界に波及効果があり、暮らしが良くなる、将来に希望が持てる実感がありました。それが、統計的経済成長と実感がかい離し出したのは、ドルショックに端を発した為替の自由化以降だと思います。

アベノミクスに希望が持てず、国会は文書偽造や虚偽答弁の真相究明に明け暮れ、うんざりする状態が続いています。暗雲がたれこめだしています。将来不安、政治不信で、社会が不安定化しています。
日本の会社の99.7%を占め、労働者の72%を占める中小企業経営者の出番です。中小企業経営者が、矜持をもってしっかりすれば、社会は安定化に向かいます。ヒト・モノ・カネともに大企業に引けを取りますが、心意気だけは負けないのが中小企業経営者です。

過労死寸前まで働かせて利益をため込むだけの企業ではなく、社員に夢と希望を語り、人材を育成し、利益を社会に還流させる経営をしなければなりません。お金と生活の物々交換の場ではなく、人生を創造する、生きがいを伸ばす、豊かな場にしなければ、将来に対する不安は払しょくできません。社員を守り育てるために、お客様目線に立ち、お客様の暮らしを改善するモノ・サービスを開発しなければなりません。何でもかんでも手がけるのではなく、もっとも独創的で強みを発揮できる分野を磨きに磨いて磨き倒すことです。お客様から感謝の言葉をかけられると誇りに思い、やりがいを感じます。大手企業とも対等に戦えます。広く浅く総合力とカネに物を言わせて広告や物量で空中戦を展開できる大企業と互角に戦うには、重点地域に集中し、有力なお客様の顔が見える信頼関係を築き、得意分野の商品で、ライバルと一騎打ちすることです。利益が1億円になるまではがむしゃらに、愚直に、働き、1億円を超えれば、成果配分、設備投資、環境改善、ブランド構築、地域社会への貢献に回せばよいのです。

暗雲の向こうには輝く太陽があります。垂れ込めている暗雲をふきはらうべく、中小企業の心意気を示そうではありませんか。日本の99.7%を占める中小企業だからこそできることです。今の豊かさを追求するのは勿論大事ですが、新潟・長岡藩の小林虎三郎の「米百俵精神」のごとく、子孫100年を考えた行動が必要な時です。

 

No.1009 暗雲の向こう.pdf 

 
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